東京ガールズコレクションの「予行演習」?
このたび東京学芸大学の鉄矢悦朗研究室の皆さんに、ぜひまちのデザインについて考えてもらおう、そして、そのみずみずしい感性で我が町の顔・延岡駅前商店街を見てもらい、「いいとこ探し」をしてもらおうと、先週金曜日(3月1日(金))、私達は商店街ウォッチングとシンポジウム「商店街いいとこさがしby学芸大」を開催しました。
幸町商店街振興組合の内田憲児理事長のきめ細かなアレンジにより、商店街の方々にご協力いただき、まず夕方1時間ほど3グループに分かれてタウンウォッチングを行いました。
案内役は地元の小学生・中学生と九州保健福祉大学の学生で、短時間でしたが、途中美味しいものを食べたり、お店の方々とのふれあいを楽しみながら、商店街を歩きました。
その後、各グループごとにワークショップ形式で発表内容をまとめた上で、シンポジウムに臨みました。
シンポジウムでは、まず内田理事長からこれまでの取組みと今後の方向性についてのお話しがありました。
多くの課題がある中にあっても前向きな取組みを実践されていることや、選択と集中を図ってきていること、一番大事なものは「やる気」であること、など、今までの幾多のご苦労・ご尽力を踏まえつつ、今後に向けた力強いお話をされました。また、アーケードの中が子どもの遊び場にもなっているという人の息づかいが感じられる面なども紹介されました。
その後学芸大生が登場。各グループごとに、「いいとこ」の発表や今後に向けた提案などが行われました。
そして、最後に九州保健福祉大学の山内利秋先生と延岡市商工観光部副参事兼商業観光課の宇和田光洋課長が全体を総括してコメントして下さいました。
お二人からは、官民それぞれの頑張りによる連携の必要性や、延岡が現在既に持っている良いところを再認識することの重要性、他の大学との交流の意義などをお話しされました。
今月30日にいよいよ「東京ガールズコレクション」(TGC)が延岡で開催され、多くの若者が市外・県外から来ます。
TGCはもともとF1層、いわゆる20代から30代前半、さらには10代後半の年齢層をターゲットにしています。
その若者達は、商店街の今までの取組みやこれまでの経緯などは知らないわけですが、とにかくどこかで美味しいものを食べようとか、買い物をしようとか、何かおもしろい所があったら寄ろうと思って駅周辺を歩くはずです。
TGCがあと4週間後に開催されるので、今回の「いいとこさがし」をいわば「予行演習」として、商店街の方々が「他所から来る若い人達は一体どんなことに喜ぶんだろうか?」、「TGC開催までの少しの間にでも何か準備できることはないだろうか?」などについて考える上でのヒントにしていただければとも思いながら、今回のシンポジウムを企画しました。
シンポジウムでは、先入観の全くない、素直な目と心で、商店街で楽しんだもの・ことをベースに、行きかう人々の交流空間として商店街をとらえて、素晴らしい発表をしてくれました。準備時間は短かったのに、簡潔にして、的を射た、センスの良い発表をする学生さん達の能力の高さには驚きました。
商店街の特色である、お客さんとお店の人とのふれあいが、いろいろなストーリーを生むことも指摘してくれました。
「商店街をどう再生・活性化していくか」については、これまで多くの関係者が幾多の取組みを行ってきているにもかかわらず、課題は山積しています。交通政策なども含め、国・自治体の中・長期的な視点に立った総合的且つ思い切った政策が必要不可欠なことは論を待ちません。
ただ、それはそれとして、TGCという「千載一遇」の機会がいよいよやってくる中、今できることを一つ一つやっていきたい、そんな気持ちを持って私達はこのウォッチングとシンポジウムを開催しました。
3月30日に、商店街のあちこちで、いろいろな心温まるエピソードが生まれ、それが全国に広がることを大いに期待し、私達もできることをしっかりやっていきたいと思います。
読谷山 洋司
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